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・1998 カナダリポート

カナダクロスマン大会の入口にあったシンボル旗


1998年2月に私がカナダ、トロントで開催されたクロスマンエアガンチャンピォンシップの射撃大会にエアライフルで参加した時のリポートです。











第1日目


成田空港で当然ライフルもX線チェックを受けるのですが、ディスプレイにくっきりとライフルの姿が現れるのを見てオオー!!と感激しました。

トロントのステッカー 銃は輸出入の扱いになるので、結構手続きが大変なのですが、長野オリンピックのバイアスロン選手受け入れも担当している旅行代理店だったので、慣れているせいか順調に進みました。
飛行機は13時間かかったのですが、時差がマイナス14時間あるので、タイムマシンに乗ったようで、出発した時刻より早く到着したことになります。1日儲け。でも疲れた。
 TORONTO空港を出たらやっぱり寒い。妻曰く札幌雪祭りの時より寒いそうです。
でも、カナダも暖冬の影響を受けて例年より暖かく、路面に雪がなかったため、車いすで動くには楽で助かりました。
それとなんと全日程晴れだったんですよ。

TORONTOとはインデアンの言葉で様々な人種の集まるところというのが語源だそうで、 街中では色々な言葉が行き交っています。 肌の色にしろ様々でいかにも顔は日本人に見えても違うと思った方が良いみたいです。

ホテルのフロントにいた人が日本人にそっくりだったので、喜んで日本語が話せるかと聞いたらダメでした。(やはり人種のるつぼ・・・どう見ても日本人だったんだけどなぁ。)



第2日目


ホテルのベルマンと記念撮影 ← ホテルのベルマンと

朝、ホテルのロビーでタクシーに乗ろうとしましたら、左のベルマンがやってきて「ハンディキャブの方が良いので電話してあげるからちょっと待て」と言ったのまでは何とか分かったものの、何件か電話してくれた結果があまり芳しくないようで「どうする?」と意見を聞いてくるのですが、さあ困った。時間が1〜2時間と値段の件をなんだかんだと説明してくれるのですが、ワカンネーヨ!!

このときほど英語の勉強をサボっていたことを後悔しました。 下手に分かったふりをすると、結果が怖いので「分からない」と伝えて困っていました。そのとき天の助けか幸い一緒に行った射撃コーチが来ましたので、聞いてもらったところ「ハンディキャブは需要が多いのでまず車が来るのに1〜2時間待つことになるのと、値段が高い。まず来るだけで10ドルかかる。
そして最初の1時間が40ドル、待ち時間を含め1時間ごとに30ドルかかるがどうするか」と言っているのがやっと分かったしだいです。

ともかく初っぱなからカウンターパンチを喰らってしまい、ちょっとめげてしまいましたが、気を取り直してリムジン(といってもリンカーンのセダンでしたが)をチャーターしてTORONTO市内観光をする事にこぎ着けました。
添乗員のいない手作りの旅行が大変なのを実感した次第です。

カサロマの写真←  カサロマ


 カサロマのエレベーター↓

エレベータの写真









これはTORONTOの財産家、実業家、軍人だったサー・ヘンリー・ペラット氏が1911年から3年間当時のお金で350万ドルかけて金に糸目を付けず作り上げたお城ですが、経済的事情により手放し現在はTORONTO市の所有になっています。
外見を見たところ、これは車いすで中に入るのは難しいかなと思ったのですが、入口にスロープがあったので入ってみましたところ、なんとビックリ!!エレベーターがあったのです。

しかも最近作ったものではなく、建築当時から稼働しているものだと分かり感激!!
運転手に「2時間後に迎えに来てくれ」と言ったのもちゃんと通じてめでたく第2日目終了。



第3日目


リムジンの運転手と記念撮影 ← リムジン運転手のAHAMDさんと 逆光だったのでちょっと暗くなってしまいました。

553mと世界1の高さを誇るCNタワー、世界で初めての完全開閉式屋根付のスカイドーム及びロイヤル・オンタリオ博物館へ行きましたが、さすがに疲れました。
スカイドームのガイドさんは勉強家でたっぷり1時間半、原稿も見ないで数字なども織り交ぜながら舞台裏まで中を説明してくれました。(もちろん英語なのでほとんど分からない)

この後ダウンタウンにも行く予定だったのですが、時差の日本時間が襲ってきて(午後3時ぐらいになるととても眠くなる)とても疲れたので、リムジン運転手のAHAMDさんにこの後のスケジュールをキャンセルして来週火曜日の朝10時にホテルへ来てくれと単語の羅列で言ったところ10時はだめだが10時半ならノープロブレムだと言ったので、結構通じるじゃん!!と気分が良くなりました。
カナダ、特にTORONTOはアメリカと違って英語の話せない移民も多いため、英語が話せなくても一所懸命にこちらの言うことを聞いてくれるので、くそ度胸を付ければ複雑な話でなければ何とか通じることが分かりました。


第4日目


公式練習中の写真 ← 公式練習中のHIT

いよいよライフル射撃の公式練習日です。
私達が泊まったホテルの会議室を臨時射撃場にしてしまったのにはびっくりです。
カナダでも銃の所持は許可制ですが、日本ほどは厳しくないようです。
銃を使った凶悪な事件は正式に許可をもらった人は決して起こさないんですけどね。
ライフルそのものは危険なものですが、厳しい安全基準を遵守している射撃場で事故は過去に1件も発生していません。
ライフル射撃競技はルールさえ守れば骨折も捻挫をすることもないとても安全なスポーツなのです。
コーチの友人と夕食を一緒にしたとき聞いたのですが、カナダにおいてもナイフを携帯することは法律違反であり、日本では今、学校での持ち物検査の是非について議論されていますが、カナダでは学校においてもナイフチェックは警察の権限において行うそうです。
日本の中学生らがナイフを使った一連の事件の話をしたらビックリしていました。


試合当日(第5日目と6日目)


試合風景 試合風景 ← 試合風景 →











エアピストル射撃中のRICKさん
← RICKさん





RICKさんと記念撮影


エアピストルにエントリーしていた
RICKさんと→








結構和気あいあいとした雰囲気で日本と違い射手のすぐ後ろを観客が動き回っても何ら問題ないアットホームな運営でした。

MIKEさんと記念撮影

← エアライフルにエントリーしたMIKEさんと

(なんと彼は銃を24丁持っているそうで、ハンティングでビッグベアーを仕留めたと言っていました)











第7日目


 ナイアガラの滝ツアーです。この日だけ日本人ガイドを頼みました。
ガイドさんは2人付いたのですが、やはりとっても勉強家で単に観光地の説明にとどまらず国の歴史や起源まで良く説明してくれるんですよね。
しかもスカイドームの時と違って言っていることが良く分かるので、日本語が通じると言うことはとってもラクチンだと実感しました。
天気は晴れで気温はプラス5度
ナイアガラでこの時期こんなに暖かいのは珍しいそうです。例年だと滝の横に氷の柱ができるそうですが、全くありませんでした。
寒いと思って気合いを入れていったのですが、拍子抜けで天気も良かったせいか暖かく手袋や帽子がいらないぐらいでした。日頃の行いが??
ナイアガラの滝は水量が生半可ではなく、東京23区の1日分水使用量がほんの数分で流れ落ちるため、過去においては1年間に1mも浸食していたそうですが、これでは滝が逃げてしまうので大変だとホテルなど観光産業の陳情で上流に調整ダムを造ってからは年間1cmになったそうです。
水力発電所もこの水をパイプで下流へ流して利用していますが、日本国内の水力にしろ原子力にしろ数基分以上の発電量で、このお陰でともかく電気代がただみたいに安いそうです。

ナイアガラの滝裏側の写真 ← ナイアガラの滝の裏側 地下38mのテーブルロック・シーニック・トンネルから見たところ

ナイアガラの滝










左側の小さい方がアメリカ滝 →

滝の下では脳しんとうを起こして気絶した魚を捕るため鳥たちの絶好の餌場になっている。
右側の大きい方がカナダ滝 ガードレールを乗り越えたらすぐ滝になっているため、自殺も多いそうですが、滝壺の深さが55mもあるため、まず遺体はあがってこないそうな。

ナイアガラの滝発生地点
← ナイアガラの滝発生地点 かなり下流になる。

カナダでは州によって若干変わるものの、15%の消費税がかかりますが、ガスにしろ安いし、高速道路は只だし、医療費についても歯科を除いてほとんどかからないなど支払った税金が国民に還元されているというのが、理解されやすいシステムで、日本より生活費はかからないとのことです。
また、日中でも車のライトをつけているので、聞いてみたところ実験の結果事故率が低いことが分かったので、エンジンをかけると自動点灯するように法律を改正したとのことです。
レストランでもどこでも車いす用の駐車場がありましたが、日本と違って一般の人が無断使用すると、たしか日本円で2〜5万円だと思いましたが、罰金を取られるそうです。これは日本でもまねして欲しいと思いました。本当に困るんですよね。

アイスワイン製造直売所 ← アイスワイン

ナイアガラのすぐ側にワイナリーがあり、12月下旬、零下の凍てつく夜間に完全熟成した葡萄の実を凍結状態で収穫し、シャーベット状の濃厚な果汁を一滴、一滴絞り受け、低温でゆっくり発酵させたとても貴重なワインです。

気候の関係で毎年確実に生産されるのは世界でもこの地方だけということで、なかなか手に入らないとのこと。とても美味しかったですよ。買ってきましたが、残念ながら全部飲んじゃいました。





第8日目


リムジンドライバーのALIさんと記念撮影 ← AHAMDさんが来られなかったので、ピンチヒッターで来たリムジンドライバーのALIさんと

ダウンタウンで2時間ぐらい歩きました。
 ちょうどお昼になったので、中華街でメニューを見たらワンタン麺とあるので頼んだら、なんと出てきたものはワンタン麺とは言うものの、ビーフンの上に肉団子が5個ぐらいとちっちゃなスープがちょこんとのっているではありませんか。
そういえばナイアガラツアーのガイドさんが頼んだものとのギャップが大きいときがあると言っていたっけ。

まいりました。ラーメンでも通じたそうな。今度はラーメンプリーズと言ってみよう。


第9日目


 いよいよ帰国です。時差があるので事実上10日目突入です。

ホテル内日本食レストランで記念撮影

← ホテル内の日本食レストラン従業員と ほとんど毎日お世話になりました。

ホテル内レストランで記念撮影









ホテル内レストランの従業員と→
毎日朝食に行っていたら仲良くなりました。

最初の日試しにバイキングといったら通じませんでした。やはり和製英語はダメか。


カナダ国旗ステッカー
最後にカナダの人たちはとても薄着で寒さになれているというか、コートの下は半袖の人が多かったです。それほどガンガン暖房しているわけじゃないんですけどね。
私はホテルの暖房がとろくて寒いので、持っていった湯沸かしとお茶やスープのお世話になりました。
そして初対面でも必ずあいさつをしますので、自然にこちらも笑顔になります。
言葉は通じなくてもある程度気持ちが通じると言うことが分かりました。パッケージツアーと異なり、苦労した分友達もできたのが一番の収穫でした。








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