銃身交換



ストールパンダの銃身交換  
バレルレンチ
(バレルレンチ)

ベンチレスト用大口径ライフルは銃身交換を自分で行っている人が多いです。
私も今回2回目ですが、ストールパンダの銃身交換をやりました。
ストールパンダメーカーのケルブリーは銃番号を伝えると購入時のデータで銃身を作ってくれますが、 銃身長、ツイスト、銃身の重量を指定して銃砲店に発注します。
銃身交換するためには、バレルレンチとバレルバイス及び丈夫な机が必要ですので、準備しておきます。
写真はバレルレンチ(Davidson Stolle & Nesika Bay Left Hand Port)です。シンクレアで購入しました。

湖東さんのアドバイスによると、レンチは、 ケルブリのほうがすぐれているそうです。
・パンダ、R700共用である。
・左右の区別がない。
・T字型で大きな力が加えられる。

バレルバイス
(バレルバイス)

私が購入したバレルバイス(Davidson Barrel Vise)です。

これから購入するのであれば ファレルのほうが強力だそうです。

バレルバイス2
(バレルバイス2)

バイスの縦位置です。

バイスの固定
(バイスの固定)

丈夫な机にバイスをL型クランプで固定します。
特注机はガンロッカー、装弾ロッカーで挟んで、かつ壁に木ねじで固定しました。
固定しないとバレルを外すときに机の脚が持ち上がってしまいます。

バレルの固定
(バレルの固定)

銃のバレルをバイスで挟み、スパナで4本のボルトナットを対角線上で順番に締め付けます。


アクションレンチ挿入
(アクションレンチ挿入)

アクションレンチを挿入口に入れます。私の銃は左装てん右排出の2ポートなので左に入れていますが、 必ず装てん口にレンチを入れます。
車いすでは力が入らないので、パイプをレンチに被せて回したら緩みました。特に新品1回目の時は とても固かったです。

成功
(成功)

緩んだら後はレンチを外して手でストックを回せば簡単に外れます。 成功!!

アクション部分
(アクション部分)

バレルの外れたアクション部分です。穴だらけですね。





薬莢フルレングス及び実包の長さ調整  

銃身交換しても今までの薬莢が使える?
前回は全く問題なく使えましたが、今回は空薬莢を装てんしてみたところ、きつくてボルトが閉鎖できないだけでなく、 戻すこともできませんでした。
無理矢理ハンマーなどでたたいて取ろうとするとボルトハンドルが取れてしまいます。
やむなく、銃口から洗い矢を入れて薬莢を抜きました。
銃身交換したら絶対いきなり実包を入れてはいけません。撃針を付けたボルトで動かなくなったらいつどこで 暴発するか分からないため、危なくて銃砲店に持ち込むことも出来ず、最悪です。
ベンチレスト用ライフルはタイトネックなので、一般的に銃身交換したら今まで使っていた薬莢にスモールベースフルレングスダイをかける必要があります。そうしたら、撃針を外したボルトが問題なく閉鎖できました。


SINCLAIR SEATING DEPTH GAGE
(SINCLAIR SEATING DEPTH GAGE)

SINCLAIR SEATING DEPTH GAGEの説明図及び写真

銃身交換したら弾頭のシート長も測り直します。
詳しい作業手順は湖東さんのホームページ に詳しく記述されていますので、こちらを参考にしてください。
私はパウダーを目一杯入れて撃っていますから、安全のため、0.03インチのジャンプで設定しました。

湖東さんのホームページの方が詳しいですが、私がOAL(Over-All Length)と実包の全長を求めたやり方は以下のとおりです。

弾頭計測
(弾頭計測)

弾頭がライフルリングに噛んでランドタッチとなる位置を固定します。
弾頭を薬室に入れてからロッドを入れてガイドを固定します。
ライフルリングに噛んだ弾頭はなかなか抜けないので、銃口から洗い矢を入れて 抜きましたが、いいグッズがシンクレアにありました。

BULLET DROP ROD SET
(BULLET DROP ROD SET)

諸先輩方に御意見を伺っていたところ、木の丸棒を落とすというのと真ちゅうの棒を落とす という案を御教示いただきました。
どちらも銃身を痛めない材質ですが、木が折れて破片が残ったら怖いので、 真ちゅうの棒を捜そうと思っていたところ、シンクレアのカタログにBULLET DROP ROD SETが ありましたので、早速購入しましました。カタログ写真ではもっと長いと思っていたら短いです。
口径によって使い分ける2本セットです。

薬莢計測
(薬莢計測)

次に、弾頭を抜いてから空薬莢を入れてロッドが当たる位置を固定します。
空薬莢は撃針を抜いたボルトのエキストラクターで抜きました。

ロッド
(ロッド)

計測に使ったロッドです。
ロッド先端片方にマークがありますので、どちらが銃口側か区別できるようになっています。

計算
(計算)

計算でランドタッチ(タッチOAL)と実包の長さを求めます。
湖東さんのホームページ(7)タッチOALを求めるを参考にしてください。
先ほど使った弾頭の長さを測ります。個別誤差がありますので、必ず同じもので 計ります。
私の6mm 68grは0.840インチでした。

今回の計算には使いませんが、空薬莢の長さも測りました。1.506インチでした。

ロッドにおける薬莢のお尻と弾頭のお尻の距離を測ります。写真のとおり、1.306インチでした。

ランドタッチとなる実包の全長(タッチOAL)は弾頭の長さ(0.840インチ)+1.306インチ=2.146インチです。
実包の長さは安全を見て0.03インチ引いた2.116インチにしました。





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